まだまだ寒い北海道ですが、この寒さを感じられる日も残り少ないのだと思うと名残惜しくも感じます。
皆様はご体調などを崩しておりませんか。
私はおかげさまで元気に過ごさせていただいており、ありがたい学びをいただく毎日でございます。
ひとりの僧侶として戒と律の勉強をしている中、タイやスリランカなどの上座部仏教圏のお坊様の生活について触れ、深く考えさせられることが多くあります。
今も上座部仏教のお坊様はお釈迦様以来の戒と律を重んじられ、生活もほとんど昔と変わらないということに頭が下がると同時に、我が身を振り返ると本当に恥ずかしいばかりでございます。
上座部仏教のお坊様に敬慕の思いがつのり、ただただ反省するばかりです。
戒と律の勉強の中でとくに多くの学びをいただくのは、律の研究者であられる花園大学の佐々木閑先生です。
先生は、ご著書のみならずYouTubeでも発信されており、深く尊敬する先生のお一人であります。
まこと勝手な見識でご無礼だとは思うのですが、先生は仏教の研究のみならず、ご自身でお釈迦様の教えを実践されているように見受けられるご発言があります。
その先生の智慧の深さ、生き方が私にとって、とても輝いて見え、尊敬しております。
さて、内弟子として志竜さんを迎えるにあたり昨年定めた内弟子心得三七カ条にいくつか追加をしたいと思っております。
追加する文章は以下の通りです。
一 お釈迦様の教えを深く学び続けて、実践すること。
二 午前中のみにいただくのが好ましいが、食事は足ることをしり、一日一回を原則とすること。
三 比丘の六物を基本として、茶人として必要な物以上の私有財産、金銭を持たないこと。
四 ふざけ回ることを慎み、立ち振る舞いは穏やかに、言葉は荒げず優しい言葉を使うことを意識すること。
五 世間や人様に迷惑をかけるような行動はしないこと。
六 布薩には参加すること。
この六条を三七カ条に追加することになりました。
三友庵内弟子心得
一 三友庵の内弟子として自らを律し、利他の精神のもと自己研鑽に励むこと。
二 礼を大切にし、和敬清寂の四規を常に心にとどめること。
三 茶道は常の事とよく心得て、日常生活の一挙手一投足の中に茶の心を生かすこと。
四 茶道は仏法をもって修行得道することであると心得ること。
五 茶道は菩薩の道であると心得えて、菩薩行を大切にすること。
六 六波羅蜜(布施、持戒、忍辱、精進、禅定、智慧)の修行をすること。
七 清浄な大欲を抱くこと。
八 五大願を誓い、大切にすること。
九 悪いことはおこなわず、善いことをおこなうこと。
十 慚愧と懺悔を一番大切にし、常に忘れないこと。
十一 虚飾をはいし、素直な心で茶道と人と向きあうこと。
十二 利休居士の教え、歴代御家元、師の教えを心に念じ、決して忘れないようにすること。
十三 道をさまたげるものを遠ざけ、集中するべき大事を見誤らないこと。
十四 平点前の修練を怠ることなく励み、お茶の精神を心と身に植え付けること。
十五 最初に抱いた志を忘れず、覚悟をもって茶道と向きあうこと。
十六 我慢と我執におちることを戒めること。
十七 穢れた言葉を使わないこと。
十八 自慢をひかえること。
十九 すべての人に対し平等の心をもって接すること。
二十 偉ぶらないこと。
二十一 地位を求めないこと。
二十二 栄誉を求めないこと。
二十三 茶道具を多く欲しがらないこと。
二十四 賭け事をしないこと。
二十五 お酒を飲まないこと。
二十六 肉食をしないこと。
二十七 妻帯をしないこと。
二十八 感情のおもむくままに行動しないこと。
二十九 人をよく助け、人に寄り添うことを忘れないこと。
三十 不断の努力をもって、茶道の修行をすること。
三十一 茶人としてのあるべきようを深く探究すること。
三十二 茶人としての覚悟をもち、道を一心に歩むこと。
三十三 茶人として一生涯、茶道の修行をすること。
三十四 茶人として茶事をたくさん一生涯ですること。
三十五 心のある一服を七万服点てること。
三十六 身命を賭して茶道をなすこと。
三十七 後の世の人々のための道の燈明を必ず残すこと。
令和八年二月一日より追加
三十八 お釈迦様の教えを深く学び続け、実践すること。
三十九 午前中のみにいただくのが好ましいが、食事は足ることをしり、一日一回を原則とすること。
四十 比丘の六物を基本として、茶人として必要な物以上の私有財産、金銭を持たないこと。
四十一 ふざけ回ることを慎み、立ち振る舞いは穏やかに、言葉は荒げず優しい言葉を使うことを意識すること。
四十二 世間や人様に迷惑をかけるような行動はしないこと。
四十三 布薩には参加すること。
三友庵の内弟子として、四十三箇条の戒め心得をよくたもつこと。
自分にはとくに強く向ける戒め心得なり。
宗芯清竜
この四十三箇条の戒め心得を志竜さんが破ったとしても、私は咎めることもしなければ、何も言いません。
志竜さんを私は信じているので、自分なりの歩みで修行をし続けてくれたらと思います。
自分も戒律とともに、この四十三箇条を守っていけるように、ただひたすらに自分自身を見つめて精進していきます。
さて、この頃も多くの方々に助けられて、ありがたい毎日を過ごしています。
生かされてばかりで何のお返しもできないばかりで申し訳なく思うのですが、お会いする方々に「お会いできてよかった」と言われ、子どもたちからも温かく慕ってくれるような言葉をいただくことも多く、本当にありがたく、幸せを毎日いただいております。
これからも何もできない者ではありますが、世のため、人のためにできる自分なりのお返しをできたらと願うばかりです。
佐々木閑先生からお勉強させていただいたのですが、お釈迦様の言葉にこのようなものがあることを知りました。
学ぶことの少ない者は
牛のように老いていく
肉ばかり増えて、智慧は増えない
老いた牛のようにならないように、これからも正しく自分を整えながら、学び続け、少しでも磨き続けた智慧が人様のお役にたてるように励んでいきたいと思います。
本日は、三友庵の戒め心得の内容の追加でございましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
茶僧 宗芯清竜
